サイヨミ採用市場ウォッチ|2026年7月

2026年7月の中途採用市場|求人倍率・応募動向・採用実施率を5分で整理

公開:2026/9/17 著者:水野徹哉
2026年7月の中途採用市場を求人倍率・応募動向・採用実施率から整理したサイヨミ採用市場ウォッチ

まず見ておきたい主要数字

doda転職求人倍率
2.71倍
前月2.55倍/+0.16ポイント
有効求人倍率
1.18倍
前月1.18倍/横ばい
正社員有効求人倍率
1.00倍
前月1.00倍/横ばい
中途採用活動実施率
42.2%
前月43.3%/-1.1ポイント

各指標は調査対象・定義が異なるため、数値同士を直接比較するものではありません。

マイナビ転職内の求人件数・応募数推移
求人件数応募数
2026年5月
111.1%97.6%
2026年6月
142.1%98.7%
2026年7月
140.5%101.8%

マイナビ転職内/前年同月=100

求人倍率、求人件数、応募数、採用活動の実施率。中途採用市場を調べると、さまざまな数字が出てきます。

ただし、調査ごとに対象となる求人や求職者は異なります。ここでは、市場で確認できることと、採用実務ではどう見るかを分けて整理します。

前月から何が変わった?

2026年7月のdoda転職求人倍率は 2.71倍 で、6月の2.55倍から0.16ポイント上昇しました。

一方、厚生労働省の有効求人倍率は 1.18倍 で6月から横ばい、新規求人倍率は6月の2.16倍から 2.10倍 へ低下しています。

マイナビの中途採用活動実施率も、6月の43.3%から7月は 42.2% へ1.1ポイント低下しました。

指標ごとに異なる動きが出ているため、一つの求人倍率だけで「中途採用市場全体の採用難が強まった」と判断するのではなく、それぞれの対象を分けて見る必要があります。

求人倍率上昇の背景には、転職希望者の減少もある

dodaの7月の求人数は前月比 0.9%増 でした。

一方、転職希望者数は前月比 5.0%減 となっています。

つまり、7月の転職求人倍率が2.71倍まで上昇した背景には、求人が増えたことだけではなく、転職活動をしている人が前月から減ったことも影響しています。

dodaでは、7〜8月は夏季休暇などの影響で転職希望者数が減少する傾向も示されています。

単月の求人倍率だけを見るのではなく、

求人数が増えたのか、求職者が減ったのか

まで分けて確認することが大切です。

ハローワーク市場では有効求人倍率は横ばい

厚生労働省の2026年7月の有効求人倍率は 1.18倍 で、6月と同水準でした。

正社員有効求人倍率も 1.00倍 で横ばいです。

一方、新規求人倍率は2.10倍となり、前月から0.06ポイント低下しました。

また、新規求人数は前年同月比 0.8%減 となっています。

dodaの転職求人倍率は上昇していますが、ハローワーク市場の数字は同じ動きではありません。

dodaとハローワークでは対象となる求人・求職者が異なるため、数値を直接比較せず、それぞれの市場の変化として確認します。

求人は前年より多く、応募も前年を上回る

マイナビ転職内では、7月の求人件数が前年同月比 140.5%、応募数が 101.8% でした。

6月は求人件数142.1%、応募数98.7%だったため、7月は応募数も前年同月を上回っています。

ただし、求人件数の増加幅の方が大きい状態は続いています。

2023年平均を100とした指数では、7月の求人件数は 237.3%、応募数は 131.1% でした。

これらはマイナビ転職内のデータであり、日本全体の求人・応募数を示すものではありません。

自社への応募が少ない場合も、すぐに「求職者が減っている」と判断するのではなく、

求人の表示 → 求人詳細の閲覧 → 応募

のどこで数字が変わっているのかを確認します。

企業・個人とも活動実施率は前月から低下

マイナビの定点調査では、7月の企業の中途採用活動実施率は 42.2% でした。

6月の43.3%からは1.1ポイント低下しています。

一方、前年同月比では2.8ポイント高く、2026年1〜7月平均は43.0%と、2025年平均を2.6ポイント上回っています。

正社員の転職活動実施率も、6月の4.0%から7月は 3.5% へ低下しました。

ただし、前年同月比では0.3ポイント高い水準です。

単月では企業側・個人側とも活動実施率が低下していますが、前年と比較すると、採用・転職活動そのものが弱くなったとは言い切れません。

前月比と前年同月比を分けて確認する必要があります。

採用担当者が2026年7月に確認したい3つ

1. 応募数だけでなく、候補者との接点から確認する

応募数が減っている場合は、応募だけを見るのではなく、

  • 求人の表示数
  • 求人詳細の閲覧数
  • スカウト送信数
  • スカウト返信数
  • 応募数

まで分けて確認します。

応募に到達する前の数字が減っているなら、求人内容だけではなく、利用しているチャネルや候補者との接触方法も確認対象です。

2. チャネルごとの変化を分けて見る

求人媒体、人材紹介、ダイレクトリクルーティング、自社採用サイトなど、採用チャネルごとに状況は異なります。

市場データと同じように、自社でもすべての応募を一つにまとめず、

  • 接触・表示数
  • 応募・返信数
  • 書類通過数
  • 面接数
  • 内定数

をチャネル別に確認します。

市場全体の動きと、自社が利用している採用チャネルの動きが同じとは限りません。

3. 採用要件を必要以上に狭くしていないか確認する

候補者との接点が限られる中で採用要件を細かく設定すると、選考対象となる候補者はさらに少なくなります。

採用要件を、

「入社時点で必須」「あれば望ましい」「入社後に育成できる」

に分け、必須としている条件に理由があるかを確認します。

採用基準を下げるのではなく、選考対象を必要以上に狭めていないかを見るための確認です。

今月の注目調査|夏の賞与、企業と個人で受け止めに差

マイナビの7月度調査では、夏の賞与についても調査されています。

企業側では、夏の賞与を支給した・支給予定と回答した割合が 88.4% でした。

前年の夏と比べて支給額が「増えた」と回答した企業は 52.5% です。

一方、個人側では、賞与について「少ない」「どちらかというと少ない」と回答した人が半数を超えています。

少ないと感じる理由では、「物価上昇に見合っていない」「仕事内容・量に見合っていない」が上位となっています。

この結果だけから、賞与への不満が転職活動につながるとは判断できません。

ただし、給与や賞与などの待遇を求人で訴求する場合、金額だけではなく、評価の仕組みや仕事内容との関係をどこまで説明できているかも確認しておきたいポイントです。

8月速報|doda転職求人倍率は2.86倍へ

2026年9月17日時点では、一部の8月データも公表されています。

dodaの8月転職求人倍率は 2.86倍 となり、7月の2.71倍からさらに0.15ポイント上昇しました。

ただし、8月も求人数が前月比0.3%増だった一方、転職希望者数は 5.1%減 となっています。

7月に続き、求人増だけではなく、転職希望者数の減少が求人倍率を押し上げています。

マイナビ転職でも、8月の求人件数は前年同月比 121.3%、応募数は 103.0% でした。

2023年平均比では、求人件数190.9%、応募数117.2%となっています。

厚生労働省など、8月分がまだ揃っていない指標もあるため、8月の採用市場については各データが揃った段階で改めて確認します。

まとめ|市場を見たら、自社の数字も確認する

2026年7月は、dodaの転職求人倍率が2.71倍へ上昇しました。

一方、厚生労働省の有効求人倍率は1.18倍で横ばい、新規求人倍率は2.10倍へ低下しています。

マイナビでは企業の中途採用活動実施率、個人の転職活動実施率とも前月から低下しましたが、前年同月比では高い水準でした。

市場データは、自社も同じ状況だと決めるための数字ではありません。

市場 → 自社の露出 → 応募 → 選考 → 採用

の順番で、自社の採用データと照らし合わせて確認してみてください。

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